院長コラム

2017.11.17.

帯状疱疹と神経障害性疼痛

帯状疱疹は水痘と同じヘルペス属ウイルスの感染です。初感染は水痘ですが、治った後にウイルスが脊髄や知覚神経節に潜み、加齢や過労、病気などで免疫力が低下すると、その神経の領域で再燃するのが帯状疱疹です。以前、水痘と帯状疱疹の流行には「シーソー」の関係がありましたが、水痘ワクチンが定期接種化されて水痘が減ったため、逆に帯状疱疹が増加してきました。
帯状疱疹では発疹前からかゆみやピリピリした痛みを自覚しますが、次いでその部分の皮膚が発赤し、複数の小さな水泡が出現してきます。発熱やリンパ節腫大を見ることもありますが、通常、抗ウイルス剤を用いれば一週間ほどでかさぶたができて治ります。しかし再発しやすく、時に帯状疱疹後疼痛といって激しい痛みが何年も続くことがありますので、ダメージが少ないうちの早期発見・治療が望まれます。新薬も登場していますが今のところ特効薬はなく、めまい・眠気・ふらつきなどの副作用に注意しながら薬剤を選択・加減しており、時に神経ブロック療法なども併用されます。

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2017.10.16.

大気汚染助成制度が変更になります

気管支喘息は適切な治療・管理を行えば、その多くがコントロール可能な疾患となり、昔の「発作治療」から発作が起きないようにする「予防治療」に変わってきました。特にステロイド吸入療法の導入により日常生活のQOLは改善し、喘息死も激減しましたが、この背景には高額な喘息治療費の患者負担をなくす助成制度の存在がありました。東京都の喘息の医療助成は15歳未満を対象に昭和47年秋から開始され、平成20年からは全年齢に無料化が拡大・実施されました。
ところがこの制度が来年3月から変更されることになりました。すでに平成27年度から18歳以上の新規成人患者の認定は終了していますが、18歳以上の成人患者は来年4月から毎月6千円まで自己負担となり、それを超える額を都が負担することとなりました。医療券は黄緑色から淡桃色となり、新たに自己負担限度額管理表が支給されますが、詳細は11月以降に公表されます。

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2017.09.22.

高齢運転者への交通安全対策が強化

道路交通法改正の背景

もうすぐ秋の交通安全週間ですが、昨今、高齢者の交通違反・事故が増えて社会的な関心事となっています。幸い、ここ10年間の死亡事故数は減少傾向ですが、75歳以上の死亡事故率は増加しており、75歳未満の約2倍になっています。運転能力には個人差がありますが、事前の講習で認知機能(記憶力・判断力・空間認識力など)に問題のあった人は違反・事故率が高く、この認知症高齢者の増加を背景に今年3月に道交法が改正され、8月12日から実施されました。70歳以上の高齢者が免許更新の時、あるいは違反行為をした時の特別講習の受講が義務づけられました。75歳以上には認知機能検査があり、その内容は日時の記載、絵画の記憶、時間の描画など簡単なものですが、点数によって第1分類(認知症の疑い)、第2分類(認知障害あり)、第3分類(正常域)に分けられます。第1・第2分類には3時間の講習が、第3分類にも合理化(短縮)講義が義務づけられ、特に第1分類の人には臨時適正検査(専門医の診断)または主治医からの診断書提出が求められます。この該当者は約5万人とされ、認知症の専門医が少ないため、今後、私のような認知症相談医の出番が増えることが予想されます。

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2017.09.01.

まだまだ油断できない熱中症

私たちは汗をかき、皮膚から放熱することで体温を調節していますが、外の気温や湿度が非常に高いと視床下部にある体温中枢の機能が低下し、熱中症となります。以前は日射病などと呼ばれましたが、太陽光だけが原因ではないので、運動や暑熱で起こる体のトラブルを熱中症と総称しています。

昨年は全国で13000人以上が救急搬送されており、死亡数はなんと20年前の約3倍になりました。特に従来の短時間で発症するタイプに加え、数日かけて発症する遅発型の熱中症が高齢者を中心に増えており、問題になっています。初めは軽い頭痛や疲労感で「暑気あたり」などと言われますが、筋肉痛やこむら返り、けいれんを起こす「熱けいれん」、強い頭痛、めまい、吐き気や倦怠感などを訴える「熱疲労」、ふらつく、倒れる、反応が鈍くなる、意識を消失する「熱射病」へと重症化します。基礎疾患のある高齢者や糖尿病、アルコール依存症、あるいは感染時(発熱や下痢)、二日酔い、寝不足など体調不良の際は注意が必要です。

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2017.07.13.

あなたの足は大丈夫? 梅雨の時期の水虫に注意!

梅雨の時期になると白癬菌感染(水虫)の患者さんが増えてきます。白癬菌は皮膚の角質や皮下組織を侵食して炎症をおこしますが、わが国の有病率は約20%、なんと5人に1人が白癬菌に悩んでいる勘定になります。しかし、病識が乏しく自然治癒が期待できない病気なのに放置している方が多いのが実情です。白癬菌は足以外にも出現し、股部の陰金(いんきん)、体の田虫(たむし)、頭の白雲(しらくも)などはすべて白癬菌の感染であり、部位で呼び方が異なるだけです。

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小児科・内科・アレルギー科

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